No★Mad その2
彼は同種のクリプトコリネが入った容器を二つ掲げ、僕に問いかけた。
「違いあります?」
稲妻が走った。こ、これは。た、ため、試されている!?
当たり障りのない会話をしてきたが、ついに核心に触れる質問をしてきたか!? ちくしょう、新参者の値踏みをなんちゃらかんちゃら!?
良いところを見せたい気持ちもあるが、しかしまったく違いが分からなかった。なんということだ、僕には違いが分からない・・・・・・。そっち側の人間であることがばれてしまうが、嘘すら思いつかない。正直に言った。
「い、いや、違いはないんじゃないですか?」
容器を眺める玄人は二つのクリプトコリネを見比べる。
「買ってくるよう頼まれちゃって」
そう言って片方をカゴに入れるのだった。どうやら、どちらが良い株か迷ったらしく、ミソッカスな僕にまで意見を求めてきたようだ。
そんな彼とツイッターをフォローし合った。陽太氏である。彼から色々な事を聞いた。彼のおかげで草の強者達の中に交ざって話を聞くことができるようになった。感謝している。彼は非常に顔が広かった。彼は草をコレクションする側の人間では、かなり高い位置にいるマニアであると思われる。
ボグネリを日本一所有している男(陽太氏弁)ことsonsiさんともお話ができた。気さくな方だった。このブログを始めようと思った切っ掛けは、譲り受けたボグネリの成長を記すためだったりする。立派に育った姿をsonsiさんに観てもらえるよう、精進するつもりだ。
本当に、色々とお話を伺えて恐縮だった。ルミナリエの発色に勝るのは本気を出したストリオラータだけだという言葉が今も頭から離れない。
甲斐さんは研究者っぽい雰囲気を纏っていた。ぼくはさかなくんと知り合いだったので、彼を取り巻く研究者と何度か話をしたことがあるのだが、そういう人たちと雰囲気が似ていたのだ。研究対象が好きでたまらないといった風に話す。
川縁には財布が落ちているという話は興味深かった。行かないと分からないことだから聞いていて面白い。
・・・続く?